「眼鏡時空」にてゼンマイの反響があまりに大きかったので、連載してみる。不定期、数回の予定。
貴女の妄想叶えます −ゼンマイ開発記−1 技術開発センター
プロローグ 出会い
その日、私は悪の組織「マッドサイエンティスト・カフェ」で面接を受けていた。長年人々の平和と安全を守る研究所に勤務してきたが、正義の仕事の限界を感じていた。これからは、違う立場からの活動を始めよう。
カフェに入ってまず目に付いたのは、かわいいメイド服を着たメイドロボ達だ。白衣の博士たちの姿は私には見慣れたものだったが、メイドロボ達の背中に大きなゼンマイが付いているのはとても印象的だった。見ると、テーブルの上では1台、大きなゼンマイがゆっくりと回っていた。このゼンマイを作ったという幹部と話すことが出来た。
「これ、時計のムーブメントの秒針に付けてるんですよー。だから、背中にはつけられないんですー。」
確かに、メイドロボ達の背中のゼンマイは回っていなかった。
「できれば、ちゃんとゼンマイが戻る向きに回るのが作れるといいんですけどねー。」
面接は非常に厳しいものであったが、幸い私は合格することが出来た。そしてカフェでの活動を始めたが、この時の幹部の言葉はずっと頭にこびりついていた。メイドたちの背中のゼンマイがちゃんと動いていたら、それはサイバーな光景に違いない。そんな光景を見てみたいと強く想ってしまったのだった。
この物語は、フィクションです。
貴女の妄想叶えます −ゼンマイ開発記−1 技術開発センター
プロローグ 出会い
その日、私は悪の組織「マッドサイエンティスト・カフェ」で面接を受けていた。長年人々の平和と安全を守る研究所に勤務してきたが、正義の仕事の限界を感じていた。これからは、違う立場からの活動を始めよう。
カフェに入ってまず目に付いたのは、かわいいメイド服を着たメイドロボ達だ。白衣の博士たちの姿は私には見慣れたものだったが、メイドロボ達の背中に大きなゼンマイが付いているのはとても印象的だった。見ると、テーブルの上では1台、大きなゼンマイがゆっくりと回っていた。このゼンマイを作ったという幹部と話すことが出来た。
「これ、時計のムーブメントの秒針に付けてるんですよー。だから、背中にはつけられないんですー。」
確かに、メイドロボ達の背中のゼンマイは回っていなかった。
「できれば、ちゃんとゼンマイが戻る向きに回るのが作れるといいんですけどねー。」
面接は非常に厳しいものであったが、幸い私は合格することが出来た。そしてカフェでの活動を始めたが、この時の幹部の言葉はずっと頭にこびりついていた。メイドたちの背中のゼンマイがちゃんと動いていたら、それはサイバーな光景に違いない。そんな光景を見てみたいと強く想ってしまったのだった。
この物語は、フィクションです。